2009年9月28日 (月)

魔王 「奴隷でも買ってくるか……」

1.―奴隷市場―

魔王 「(変装してちょっと魔王城を抜け出してきたが……)」
魔王 「(くっくっく……人間どもめ、間抜けな表情をさらしておるわ)」
魔王 「(じきに俺に征服されるとも知らず……くっくっく)」
魔王 「(さて、それはいいんだ……)」
魔王 「(奴隷、奴隷……できるだけ生きのいい奴が良いな……)」
魔王 「(すぐに死なれたらいたぶりがいがないというものだし……)」

2.奴隷商人 「さぁ、本日も異国の地から大量に入荷したよ! 見てって選んでください!!」
奴隷達 「…………」
魔王 「(ほう、人間はこうやって奴隷を売り出すのか)」
魔王 「(側近は、止めたほうがいいと言っていたが……)」
魔王 「(鎖につながれて、まるで家畜ではないか……)」
魔王 「(てゆうか隣の大陸の魔王、ずいぶんとがんばってるな……)」
魔王 「(こっちは大魔王に怒られて、予算を30%カットされたばかりだというのに……)」
魔王 「(くそっ、今に隣の大陸にも大量に奴隷を送れるくらいの魔王にならなければ……)」
魔王 「(だがその前に奴隷奴隷……)」

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2009年3月 3日 (火)

ラルロッザの学園都市 SS29

ギャグ編 SS29 猫の王

 「あんたたちはもう少しあたしの存在に感謝をするべきだと思うわ」
突然会議中にそう言われ、第十五生徒会のみなさんはきょとんとして、大きな胸をそらしている夏妖精のアルヴァロッタ・アークシーに目をやった。
「どうしたんだ。やっぱり女の子の日はきついんだろ? 無理すんな」
牛角の少年、ゼマルディ・クラウンに投げやりに突っ込まれ、ロッタは
「うるさいわ。中途半端にオブラートに包むんじゃないわよ! 生理とはっきりいいなさい」
と冷たく返してから、全員の顔を見回した。
金髪の吸血鬼、フィルレイン・ラインシュタインは彼氏である怪鳥族のクヌギ・トランスの膝の上で、全ての事柄に自分は関係ないといわんばかりにぐっすり眠っている。
自分の隣で、ずり落ちそうになって同じように眠っている赤と白髪メッシュの女の子――彼女の娘(いろいろありましたがロッタの実の子ではありません)リンフロンを忌々しげに見てから、視線をまた脇にやる。
少し離れた場所で、テーブルに突っ伏すようにして、盲目のホワイトドラゴン、ルイシエンタ・ノートランドが幸せそうに寝息を立てている。
自分用の専用枕クッションを引いているという完璧体制だ。
資料を開いているのはロッタと、その隣で半分居眠りをしては覚醒している彼氏である、ドラゴン族の生徒会長、センシエスタ・ノートランド。そしてゼマルディの三人だけだった。

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2009年2月22日 (日)

ラルロッザの学園都市 SS28

ギャグ編 SS28 家政婦は湯煙の向こうに

 下町での買い物を終え、学園寮に戻ろうとしていた夏妖精の少女、アルヴァロッタ・アークシーは、沈黙しながら眼下の少女と見詰め合っていた。
自分を殺意を込めた目で見上げているその子は、やけに小さい身体に、お尻の辺りからぴょこんと九本の黄色いふさふさした尻尾を伸ばした女の子だった。
薄汚れた家政婦の服(メイド服)を着ている、見るからに平民だ。
本来なら平民が貴族であるロッタを真正面から、明らかに殺意のこもった瞳で見つめることは許されるべきことではないのだが。
ほぼ治外法権状態のこの学園都市では、まぁ時たま見る光景ではあった。
しかしこの場合、ロッタが戸惑っているのは。
身に覚えがありすぎて対応に困っているということだった。
ドラゴン族の国民アイドル的人気を誇っている生徒会長、センシエスタ・ノートランドと付き合っていて、あまつさえ子供を持っている(いろいろありましたがロッタの子ではないです)彼女は、学園内からもいろいろな勢力から恨みを買っている。
だからというわけではないのだが。目の前にちょこんと仁王立ちになっている小さなメイドを押しのけていくべきなのか、それとも声をかけるべきなのかどうか分かりかねていたのだ。

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2009年2月13日 (金)

ラルロッザの学園都市 SS27

ギャグ編 SS27 怪盗馬ヘッド

 厳戒態勢が敷かれているザインフロー魔導学園の入り口で、第十五生徒会員達は、反面うきうきした顔で正面城門を見つめている小さな吸血鬼、フィルレイン・ラインシュタインを見ていた。
当のフィルは、青い顔をしている仲間達とは裏腹に、うきうきを前面に出した顔で、今か今かと城門の向こうを見つめている。
しばらくして、軍隊が城門周りや外に配置された中で、音を立てて跳ね門が開いた。
「アーンガット!!」
大声で執事の名前を呼んで、フィルがちょこちょこと走り出す。
入ってきた馬車から降りてきたのは、体長二メートルは超えるかというほどの巨大な、黒色の毛並みをした犬だった。
彼……動物の姿をした魔獣、ヘロケルンである執事、アーンガットはフィルを見ると、その緋色の目を金色に輝かせて駆け寄ってきた。
「おじょぉさまああぁあ!」
「アーンガット! 会いたかったよ! すごく会いたかったよ!!」

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2009年2月 7日 (土)

ラルロッザの学園都市 SS26

ギャグ編 SS26 セントバレンタイン

 「よし、塔の中に女どもはいないな」
生徒会室の脇にある仮眠所の墨にしゃがんだセドラゴン族の生徒会長、センシエスタ・ノートランドが小さな声で言う。
それにうなずき、隣にしゃがんでいた……それでも座高一メートルは超えている怪鳥族の大男、クヌギ・トランスがひそひそ声で応えた。
「今のところは……大丈夫なはずだ」
「クラウン、そっちはどうだ?」
聞かれ、窓のほうにしゃがんでいた牛角の少年、ゼマルディ・クラウンがそっと顔を窓の外に向け、慌ててまたしゃがみ込んだ。
外の方から一団と大きくなった女の子のもののような歓声が聞こえる。
「だめだ。畜生、完全に包囲されてる……」
「誰だよここに隠れればいいって言ったのは……」
「ノートランド、お前がここに逃げ込んだのが悪いんだぞ。とっとと行って全員分の愛を受け取って来い」
クヌギに言われ、センはブンブンと首を振って答えた。
「殺されるわ! 生徒じゃねえ奴らも混じってんじゃねーか!」

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2009年1月12日 (月)

ラルロッザの学園都市 Q&A

ウィットにとんだ質問を数点いただいてるので、お答えしておきます

★ ラルロッザの学園都市 Q&A 第一回 ★

Q.鳥の人はロリコンが犯罪であることを理解しているのですか?
 → A.してないとおもいますけど、幸せならそれでいいんじゃないでしょうか

Q.やはりアイカ様は洗っていない水槽の臭いがするんでしょうか
 → A.少なくとも陸揚げされた魚類の臭いはすると思います

Q.ゴンザレスが最後どうなったのか気になります
 → A.最終回で、敵異星人ブッシュの放ったダークマターと共に亜空間に消えました

Q.ぶっちゃけSSよりもゴンザレスを書いてください
 → A.正直な話、作者(ぼく)、観てないんでよくわかんないです

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2009年1月 8日 (木)

ラルロッザの学園都市 登場人物

ラルロッザの学園都市 登場人物紹介 本編一部~SS新年編まで 修正版

★しかしこう見ると、ずいぶん複雑な人間関係になってる……書いてる人もまとめてて驚きました

■フィルレイン・ラインシュタイン(本編より登場)
 身長132センチ。体重31キロ。クヌギとつきあっている。
西の大魔王メルヘドス.ラインシュタインと天使族の娘ラルロッザ・ノーエンガーブの娘。
 禁呪七号により精製された人造生命体ホモンクルーズで、吸血鬼と天使のデュアルハーフ。
 彼女の唾、血には解呪解毒滅菌の効果がある。
また、彼女自身も四肢をバラバラにされても復活するほどの再生力を持つ。
好きな人の血を飲むと、一時的にだが成長する。逆に嫌いな人の血を飲むと幼児退行を起こす。
 天才的な知能と計算力を持つが、精神年齢が幼く、会話を成り立たせるのが困難。
 変なもの、キモいもの、グロいもの、父親が好き。

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2009年1月 7日 (水)

ラルロッザの学園都市 SS25

ギャグ編 SS25 ハッピーニューイヤー

 「正月は普通に開催されてよかったな」
怪鳥族の大男、クヌギ・トランスの指先を掴んで歩きながら、小さな金髪の少女――吸血鬼のフィルレイン・ラインシュタインがニコニコ笑顔でうなずいた。
「そうだねえ」
身長差が一メートルほどもあるため、まともに手を繋ぐことができない状況であるがゆえ、やはりとてもカップルには見えない。
学園都市ザインフローの大通りには、新年を迎える飾りが並べられ、そして同時に各地で大道芸や屋台などが見受けられた。
さすがにクリスマスのインフルエンザショックで、活気は例年よりも少ないものの(第二十四話参照)学園の理事会が外から商人を呼び寄せ、急遽ニューイヤーの祭を開催したのだ。
もとよりウィルスの対抗魔導ワクチンはすぐに用意されたので、今では殆どの市民が全快している。
特に子供の回復力は尋常ではなく、元旦の朝早くだというのに、沢山の学生でにぎわっていた。

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2009年1月 5日 (月)

羨辛 ―― 詩

幸せになってほしいと、その人は言った

でもそれは。
何よりも難しく。
何よりも辛いことだった。

幸せになってほしい、と。
願ったことがあります。

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灯影 ―― 詩

この指がなければ。
僕に何が出来るのだろうか。

足がなければ、何が許されているのだろうか。

声がなければ、何かを許されるのだろうか。

百年、二百年。
これから先、安らかに眠るために。

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